光を 見分ける

星空ドリーミー童話シアター


Right now Light !

まさに今、光が!


Right now Light !

まさに今、光が!


第4話

Discern the Light

光を 見分ける




毎回この刑務所の夢を見続けるたびに、
実はこの世界の方が本当の現実であって
夢から覚めて起きている時の方が夢では
ないのかと思うようになりつつあった。

それだけ、夢にしては整合性と連続性が
取れている様な不思議な体験をしている。
先ほどとは違い、今度は壁に囲まれて
閉鎖されたエリアの中央辺りにいる。

各所に居る様々なグループを見ると、
あらゆるグループ内では多くの人が
目が見えている様で、他者に対して
脅威や恐怖を抱いてない様に見えた。


しかし よく観察しているうちに、
周りの影響を受けて ほとんどの
メンバーが 同じ様な表情になり、
視力や聴力が 次第に衰えて行く。


「分かりますか?私たちは初めから
目が見えなかったり 耳が聞こえない
というわけではなく、いつの間にか

それが 当たり前のことになるんです」


青年だけが 単独行動をしていて、
私の話に 興味を持ってくれたのが
今さらようやく 理解出来てきた。

純粋な瞳を持つ青年と 私とは、
周りの各グループから 遠く離れて
また再び 刑務所の壁の方に来た。

「ここでは、誰かの影響がすぐに
周りの人に及ぼされてしまうのか」

「ええ、おっしゃる通りです。
良い人がいると全ての人がみんな
良い人になって来るんですけど、
悪い影響もすぐに受けてしまって
結局は同じ場所にとどまるんです」


ありきたりな慰めをしても、たぶん
らちがあかないので、かなり厳しい
ぶっちゃけ話をすることになる。


「温度差だな。これは」

「え?温度差ですか?」

「心の温度差が人に強く影響する。

熱い所には熱い人が、冷たければ
冷たい人が集まるのが普通だが、

ここは生ぬるさが全体に蔓延して


暑さも寒さも何処かへ行っている。
ただひたすらに、蒸し返すような、
生温さ、気だるさ、倦怠感がある」


「ここにいる人は本来ならみんな
根は優しい人ばかりなんですけど、
心に平和も安心も満足もないんです。

まるで縛られた囚人みたいに。


自分を嫌う人は他の人に対しても
優しくなれないとよく聞きますが、
まさしくその通り、自分で自分を
本心から信頼していないんです」

「満足した人生を送るためには、
不要なものを捨てることだろう。
不必要な枝を切り捨てなくては
立派な杉に成長しないのと同様、
いつまでも無駄な荷物を抱えて
人生の長い旅路は進めないよ」

青年の心は少しずつ解放され、
笑顔にも覇気が加わって来た。

「成果や結果ではなくて、
行動の過程においても、
姿勢が大事っていうと
精神論ぽくなるけれど、
ポーズだけ、形だけだと
すぐ化けの皮が剥がれる」

「それが、この場所にいる人たち
だとあなたはおっしゃるんですね」

「どんなことからでも学んで
間違ってたら改めて直せば、
先に進めることができる!」

「あやまちやしくじりを正さず、
うやむやに誤魔化すことによって
ますます悪くなるということも、
認めざるを得ないですね。。。」


初めのうち、青年の心の中には、
少しでも自分たちを弁護しよう
という思いも見えたが、もはや、
現実を直視する覚悟を決めている。

青年はまさに今、

成長しつつある。


「例えば、謙遜であるのは
人間が社会生活を営む上で
本当にとても大切なことだ。

だからと言って、間違いなく
謙遜な人になろうなんて人は、
極めて稀にしか居ないだろう。

本当に人が謙遜になるのは、
神に対して祈っている時や
人に善を行う時でもない。
偽善者でもそれらは出来る。

人間は、常日頃からいつも、
宝物を持ち歩いているんだ。
それは、普段のふるまいで
実行する全ての場面で使う、
極めて重要で有益なものだ。

それは親からの教訓だったり
偉い先生からの知恵だったり
宗教や哲学的な信条だったり
人によって好きな歌だったり
映画やドラマだったりもする。

でもね。そこの一番の奥底には、

『良心』という大切な宝がある。


これを頭でっかちな考えから
平気で踏みにじってしまえば、
理屈で善悪を決めつけたりして

まさにそこから、

暗闇が入って来ることになる」


「『良心』ですか!?」
「そうだね。『良心』の
欠けた行動をしてると、
自分が暗闇に包まれても
わけがわからなくなる」


青年は寡黙に聞き続ける。
言葉をていねいに、本当に、
宝物を鑑定する人みたいに、

何でもかんでも丸呑みにする

事はせず、ゆっくりと咀嚼し、

玩味し、栄養を摂取する様に

理解しようとしているのだ。


夢の中ならそれでも良いのかも
しれないが、現実はそんなには
ゆっくりしていられない。もっと
高速度で動いたり止まったりするし、
理解なんて出来ないまま、判断とか
決定を迫られることも沢山ある。

「日常生活のなにげない所作が、

永遠を左右する大切な試験なんだ」 


さらに面食らった表情になるが、
青年は冷静さを保とうとしている。

背の高い巨大な壁の方に向かって
急ぎ気味で歩く足取りを速めると、
青年もまたその速さについて来る。

「人間は肉体だけでなく、心や霊が
宿っているんだが、信じてない人も

割とガチで多い。てか、ほとんどだ。


精神についても魂についても、マジで
理解なんて、しようとさえしていない。

たとえば、誰か、賢い人が研究して
発表した事は、受け入れようとする。

でも、真実の知恵、真実の光は、
聞くことも見ることもしない。

何故か?


見えてないからさ!


「よく言われるレジェンダリーな
フレーズを、ここで引用しよう!

実はこういう言葉ってのは、
日常会話でも話さなくっちゃ
覚えるたけじゃ意味がない」

「どんなフレーズですか?」

『偽預言者たちに気をつけなさい。

彼らは羊のなりをしてやって来るが

その内側は貪欲な狼である。

あなたがたは、その実によって

彼らを見分けることができる。

ぶどうは、いばらからは取れないし、

いちじくは、あざみから取れる

わけがないだろう』」

(マタイ伝七章、15から16節)


「そういう言葉は
普段から会話でも
使った方が良いんですね」

「まあ、それはそうなんだが
ほかにも色々とあるからね。

各自の所有する霊の本質は何かだ。


人様の霊を見分けてもいいんだけど、
自分がよくわかってなきゃダメだよ。
てか、それがまずは一番の基本かな。

人の体が清いか汚いか、臭いとか、
雰囲気でも何となくは感じるだろ?

うわーこいつ綺麗なんかなーって。

あーきれーやなー でもどーかなーて。

霊そのものが、聖なるものなのか、

それかあるいはその逆な、邪悪で

汚らわしく、禍々しい魔物なら、

どっかで見分けるコツもあるんだよ」


「な、なんでしょうか?それは!」

「その人の行動、仕草、在り方。

つまり、何をしたいかってこと。


天使と悪魔の境目っていうほど
じゃないかもしれないけれど、
霊を見分ける方法としての一つで、

明らかに示している基準ってのが

『日常生活での立ち居振る舞い』

ってことだったりもするんだ!」

「『謙遜』についてだったら、
人が本当に謙遜であるかどうか
本物か偽物かを知るためには、

『謙遜な人がどんな振る舞いを

するのか知ろうとしている』

わけなんだから、本人がどんな
日常生活をしているのかを見て
判断するということも出来る」

それは別に、監視者の管理下で
識別される厳しいもんでもない。

むしろそれやっちゃっていても、
それでもかえって悪に走ってく
腐敗と堕落と下衆の極みがある。
そうなったらいっかんのおしまい


「ありふれたひとこまの中で
どれだけの愛があるか調べ
謙遜が本物かを観察すると、

行動内容から自然に分かる」


「あれをしなければダメとか、
これをしてるからダメとか、
そんな基準じゃあないからね。

肉じゃなく、霊の世界の話だ」


「その心から出た行動が、

本当に本人の自由意思で

実を結ぶことを見るんだ」


「ここで一つ注意しなきゃいけない。

『実』というのは、霊の実のこと」


「御霊の実は、愛、喜び、平安、

寛容、親切、善意、誠実、柔和、

自制です。このようなものを

禁ずる律法はありません」

(ガラテヤ5:22~23)


と言われるように、どんな結果に
なろうとも、自分が何を目指して
行動しようとしたかで、あらゆる
内実が高まってきたりもする。」
 

指導者が『御霊の実』に結ばれてるか

否か、それが本物か偽物かを判断し、

見分けなくてはならない事も大事だ。


愛、喜び、平安は、神から来る恵み。

寛容、親切、善意は、人に与える宝物。

誠実、柔和、自制は、自分を支える柱。

 
『こーせーあーせーあーせーこーせー』
なんて直接的なことを言わなくても、
誰に何をいちいち言われなくたって、
自然に心で判断出来るようになれる。

それが『良心』が育った人間なんだ」



光を見分けるということは、
視力も確かに必要なんだけど
真実の救いの光かどうかは、
心の実を育てておかなくちゃ
偽物の光というのもある。


つづく

第4話

Discern the Light

光を 見分ける

〜〜完〜〜







「視力を回復して歩かないと、
目の光を失うことになるだろう。
そして、ここで死ぬことになる」

「視力を得るにはどうすれば
良いというのでしょうか?」

「真実の知恵とは誰なのか、
それを知ることから始まる。
本当の自由も得られるだろう」


第5話
Seeking the truth of Light
真実の光を 求めて


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完璧な人生なんてありません 全て完璧ならそれはもう神さま 人間は何が不完全だろうと 負けないで 清く楽しく美しく 創意工夫で改善したり革新して 変化していくことができる 無限の可能性を秘めています! 幸せになる素晴らしい力は どんな人にも天から与えられてます! 今が大変でうまくいかなくて困難でも 「負けないでほらそこに ゴールは近づいてる!」 愚痴を言ってもダメです 前向きに生きて良くなったらOK

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